諏訪地方独特の冬の気候を利用した寒天づくり
長野県寒天水産加工業協同組合代表理事組合長 松木 尚さん
いい水、寒さ、好天──寒天製造の3条件を備える
茅野を中心に生産されている角寒天は、諏訪地方の特産物です。「寒天は海のものなのになぜ?」と不思議に思いましたが、「角寒天は、原料の天草を煮溶かし、ところ天を作り、そのところ天を凍らせて、水分だけを取り除き、乾かし固めて作ります。ですから、いい水と寒さ、湿度の少ない好天の気候が必要。冬の諏訪地方は、その3つの気象条件を備えています」と長野県寒天水産加工業協同組合代表理事組合長の松木尚さんは答えます。機械や薬品を使う方法もありますが、諏訪地方の寒天は、あくまでも天然の原料を使い、乾かすのも凍らせるのも自然の中で行われています。
将来は「寒天の館」を造りたい
もともと角寒天は、家庭で簡単に調理できるように考えられたものでしたが、最近の若い世代の料理離れから、組合でも、時代に合わせた製品を開発しようと取り組んでいます。「寒天は81.291%もの食物繊維が含まれた健康食品ですので、できるだけ皆さんに食べていただきたいと、全国から寒天を使ったお料理を募集しました。寒天ふりかけや寒天の漬物など、私たちが思いもつかなかったアイデアが集まり驚いています」松木さんは、先代の後を継ぎ45年間、茅野市内で寒天業を営んでいます。「皆さん『冬の寒い時期に大変ですね』と言うけれど、冬になると気合いが入って元気が出てきます。毎年、原料も天候も違うので、正解がなく面白いですよ」。そして、将来は業界全体で協力して、多くの人たちに寒天を身近に感じてもらうために、寒天づくりの工程を紹介したり、試食をしたり、お土産を買える寒天の館を造ることが夢だと語ります。
