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![]() 孝子の墓 |
老父が若返った不思議な水──孝子伝説むかし美濃の国に、貧しいけれど親孝行な樵が住んでいました。毎日山に登って薪を取り、それを売って年老いた父を養っていましたが、日々の暮らしに追われ、父の好きな酒までは十分に買うことができませんでした。 ある日、いつものように山に働きに出て、岩根を伝う滝の近くで、苔(こけ)むした岩から滑り落ちてしまいました。 ふと気がつくと、どこからともなくお酒のにおいが漂ってきました。不思議に思って、あたりを見回すと、岩間の泉から山吹色の水がわき出ていました。 なめてみると、かぐわしいお酒の味がするので、腰に下げていた瓢箪(ひょうたん)にくんで帰りました。半信半疑だった父は、一口飲んで驚き、二口飲んで大喜び。 この不思議な水を飲んだおかげで、老父の白い髪は黒くなり、顔のしわもなくなって、すっかり若々しくなりました。
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