札幌市 この町この人

貫田桂一さん


ホテルクラビーサッポロ 料理長 貫田桂一(ぬきた・けいいち)さん

いい素材とは

「子どものころからおいしいものが大好きでした。中学生になるとこづかいをためては、あっちのレストラン、こっちのケーキ、などと食べ歩いたこともありました」と話すのは、現在37歳、4年前のホテルオープン時から料理長をしている貫田桂一さんです。厳選した北海道産の素材を使い、新しい「自然派西洋料理」として、いま脚光を浴びています。食材は、農産物なら重視するのは生産者の心意気。無農薬・有機栽培を始め、太陽を浴び大地の養分を吸収して育ったもの、 本人が「これは自分がつくった」と自信をもった作物を選びます。「何度も畑に通いました。話をするうちに、お互いの接点が見つかり、農業者がどういう意気込みでつくっているのか、わかってきます。またいい畑は人を元気にしてくれる『気』を持ち合わせていますから、作物にも伝わります。そして、その作物の『気』もかくし味として一皿の料理に仕立てるんですよ」と貫田さんは笑います。

「札幌」だからできること

「東京出店を夢見たこともありました。しかし札幌だからできることを優先して考えました」。北海道は自然が豊かで海の幸、山の幸に恵まれた絶好の土地柄、新鮮でおいしい食材をさがす貫田さんにはうってつけなのかもしれません。「卵 は長沼町の村田さん、自家配合の飼料を与え、放し飼いで育てたニワトリのもの。野菜もなるべく自分で畑を見にいった生産者のものを使います。ある日、取引先の農家がご家族で食事にきてくれました。はじめは慣れない雰囲気にやや緊張気味でしたが、皿数が進むうち『(自分たちの野菜を)こんなにおいしくしてくれて』と感激のひとことをいただきました。料理人という仕事を通して、人の輪が広がり、生産者の心意気まで分かちあえる幸せ、そして自分が生きていることを実感しています」

地域づくりは食おこしから

「おいしいものを探し歩くうち、地域とのかかわりが深くなってきました」。北海道各地に素材を求めて約10年、地域産物の有効活用、製品化の助言などとともに、「食」に関する講演や講習会も多くなりました。まだ全国的にもあまり例のないことですが、今年はレストランで市町村と連携して定期的なイベントを組むなど、このホテルが北海道の町おこしの拠点となりつつあるようです。「『食』という字は『人』を『良くする』と書きます。食文化とは人を良くする文化のこと。今、『地域づくりは食おこしから』を念頭に、それぞれの町の特産品や『人を良くする食』で、その地域の活性化の手伝いができたら、と思っています」。貫田さんは新たな「食」を通じてのネットワークづくりに、ますますはりきっています。

・写真は「血液と内臓をきれいにするダイエットランチCセット」のメインディッシュ。

  • Blogじゃぱん「ホームタウン・ホームページ」
  • やさしいブラウザ
  • IAサーバー・ソリューション・カタログ